先ほどまでの話から、現在の年齢をc歳とし、d歳まで生きるとすると、
通常の余命L'(年)は
L' = d - c
となり、体感の余命L(年)は
L = c * ln(d/c)
となるのでした。
現在の年齢は人により様々ですので、定数cではなく変数xにすると
L' = d - x
L = x * ln(d/x)
となります。
ここで、我々はd = 100歳まで生きると仮定します。すると
L' = 100 - x
L = x * ln(100/x)
となることがわかります。
このグラフを、作ってみるとどうなるでしょうか。
ご覧のように、例えば通常の寿命L'は、20歳の時に残り80年となります。
対して、体感寿命Lは、20歳の時に残り寿命32年となったのち、57歳頃で再び残り寿命32歳となります。
これは、何が起こっているんでしょうか?
解決のキモは、「”現在の年齢における体感時間”を元に余命を算出している」というところにあります。
20歳の頃は、若いことで「1年の体感時間が長く」なり、体感余命が短くなる傾向に、
57歳の頃は、年齢を重ねたことで「1年の体感時間が短く」なり、体感余命が長くなる傾向に(とはいえ通常の余命より長くなることはない)、
という具合に算出されることがわかります。